12月15日
秋季最終回の講座では、1500年前に作られた『薬物誌』の写本から植物画をご紹介しました。
いくつかは、2000年前の植物学者クラテウアスの図が元にされたと言われています。これほど昔に、現代の私達と同じような目線で植物が描かれたことにロマンを感じずにはいられません。普段は意識することのない植物画の歴史ですが、その魅力を感じていただけたら幸いです。
また、講座後に楽しいお茶の時間を設けてくださりありがとうございました。皆様のご興味の方向を知ることができ、今後の講座内容を錬る上で大変参考になります。
私が植物画を描く目的は何か、どこに向かっているのかという、深く考えさせられるご質問もいただきました。実際どこに向かっているのか自分でもわからないのですが…、教育や環境保全といった、何かに貢献したいという気持ちが以前より強くなりました。作品制作だけでなく、講座を通して皆様のお役に立てるようになることも目標の一つです。
それには私自身が勉強しなければいけない事がたくさんあります。苦手な分野もありますが、学びを楽しんでいきたいと思います。
ご希望がありましたヴェラムの描画講座も、人数や会場の確保、講座内容を吟味し、2020年内に実現できたらと考えています。
本年は再出発のボタニカルアート講座にご参加くださり、誠にありがとうございました。
次回の講座は2020年2月からになります。
来年もまた皆様にお目にかかれることを楽しみにしています。
ディオスコリデス著『薬物誌』(ウィーン写本)の植物画
図版出典: Martyn Rix: The Golden Age of Botanical Art, 2018, Royal Botanic Gardens Kew, p15
0コメント