6月11日

3回目の春講座では、彩色基礎というテーマで絵具と混色についてお話ししました。

絵具に関して、いつもより皆様のご興味の高さを感じました。皆様それぞれ学習されたご経験を伺えて、私も楽しかったです。
絵具えらびや使い方には絶対的なきまりごとはありません。あくまで私個人の一例をお話しすることしかできませんが、何かしらヒントになるところがあれば幸いです。

透明水彩絵具には、顔料の隠蔽力や耐光性の違いによって、植物画にとって使いやすい色、使いにくい色があることをお話ししました。記録を目的としている手前、できる限り経年変化のない絵具がおすすめです。
また、同じ名前で販売されている絵具でも、メーカーによってかなり性質が違っていたりもします。
色々試しながら、お気に入りの絵具を見つけていってください。

講座では、三原色を基本に混色によって中間色を作るメリットについてお話ししました。もちろん、植物にちょうどいい色の商品が絵具にあればそれを利用しても大丈夫です。
前回の課題から引き続く形で、中間的な影色を使って陰影を彩色する課題に挑戦していただいています。
一般的な植物画の彩色方法とは少し順序が異なりますが、きわめて合理的な手法です。
西洋ではグリザイユと呼ばれる描画法で、まず陰影をしっかり組み立てるところから始めます。ここに彩色を上乗せすることで、芯の通った作品にすることができます。
植物画でも十分に利用できる技法なので、その効果を体験していただき、作品づくりにも臨機応変に取り入れてみてください。

Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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