第6回
今回はボタニカルアートの効率的な上達のコツをお伝えしました。
基本的には上達など考えずになんとなく描いていて問題ありません。しかし、いくら描いてもうまくいかないとなると、続けていても楽しくないという状況になりがちです。そこで、以下の三点を意識してみてください。
⑴目標を設定する
⑵他人から学ぶ
⑶作品を発表する
⑴目標の設定
小さな目標で構いません。一作品ごとに自分に課題を課していきましょう。例えば、初めのうちは「細い線を描けるよう気をつける」とか、「はみ出さない様に彩色する」といった課題です。達成できたら、次の作品では新たに少し難しい目標を設定します。例えば「葉脈を正確に描写する」「反射光を的確に表す」「構図に黄金比を取り入れる」など。ゆくゆくは「展覧会入選」など、目標が明確になるほど頑張りがいが出てきます。
⑵他人に学ぶ
他人や他作品から学ぶことはとても効率的な上達方法です。図録や技法書、展覧会での作品鑑賞、隣の友人の作品…。どんな植物を描いているのか、どんな道具を使っているのか、どのように難点を解決しているのか、様々なヒントにあふれています。一人ではどうしたらいいか分からない場合は、講師に習う、他作家と交流する、植物画団体に入会するなど他人の力を借りると効率的に上達できます。
⑶作品発表・評価
作品を公に発表することで、自分の長所と短所を客観的に知ることができます。学名や描写の正確さ・構図やテーマ性などへの意識が高まるはずです。また、他人に鑑賞され、評価を受けることも重要です。褒められたり指摘されたりすることで制作に張り合いが出ますし、何かしら社会に働きかけているという感覚も得られます。
以上の三点を複合的に繰り返しながら、楽しく描いていきましょう!
そして、たとえ上達しなくても心配ありません。結果が重要なのではなく、自分を楽しませるという道のりが一番大切な目標だと思っています。人と比べず、自分のペースを守って、内面の世界を広げていってください。
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