書籍の紹介
ボタニカルアートに関するおススメの書籍を知りたいというご要望がありましたので、今回は図録をご紹介します。
まず一番のオススメは、2003年出版、Shirley Sherwood Collectionの作品を掲載した、Contemporary Botanical Artistです。きっと私だけでなく、世界中のボタニカルアーティストが参考にしてきただろう素晴らしい図録です。全ページカラー印刷で、近現代の世界中のボタニカルアートの逸品を紹介しています。作品と共に、Shirley Sherwood博士による作家の説明が記されています。
日本語翻訳版はありませんが、図を鑑賞するだけで十分学習できますので持っていて絶対に損はありません。この図録の他にもSherwood博士のコレクションに関する図録が何種類か出版されています。
次のおススメは、2005年に東京藝術大学で開催された「植物画世界の至宝展」の図録です。こちらもほぼカラーで、英王立園芸協会の収蔵作品が掲載されています。作品解説だけでなく、植物画の発展と衰退を経た現代への歴史が日本語で書かれています。各時代の植物画の傾向を作品を通して学ぶことができます。
最後は私の個人的な好みで、Rory McEwenの作品集、The Colours of Realityです。2015年にキューガーデンから出版されています。全ページカラーで、ローリー・マキューエンの作品と説明を中心に、現代作家の作品も紹介されています。ヴェラムに描いているという点と、リアルな反射光の表現が素晴らしいです。日本では手に入らないだろうと思いながらも一応調べると、なんとアマゾンで販売されていました!
基本的にボタニカルアートは洋書や廃版の書籍が多く、一般的な書店にはほとんど置いていません。幸運なことに、今回ご紹介した三冊は現在もインターネットから購入できます。皆さんの制作のご参考になれば幸いです。
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