植物は<知性>を持っている

以前読んだステファノ・マンクーゾさんの本が面白かったので、別タイトルの本を借りてきました。

前回の本では植物の能力が幅広く書かれていましたが、今回読んだ本ではより詳しく植物の<知性>について裏付けがされていました。

具体的には、視覚や聴覚などの人間と共通する感覚や、空気中や土中の化学物質を感知・発信するなどの人間の持たない能力を駆使しながら、虫や動物、植物同士とコミュニケーションをとっているという内容です。リンネの提唱した植物の睡眠に対する見解の変遷や、ダーウィンが提唱した植物の知性など、どちらかというと歴史的側面に重点が置かれている印象です。植物それぞれの性格が、「誠実」「詐欺師」など、人間に当てはめられるような親近感あふれる描写で描かれていて面白いです。

人間はこれまで自分たちよりも劣った存在として植物を位置付けてきましたが、地球上の大部分に繁栄しているのは植物の方ですし、むしろ人間が植物に利用されていると思える節もあります。人間のおごりと植物の有能さ、植物に対する社会の捉え方の変遷を教えれくれる本です。

Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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