秋の講座10月17日
秋の講座第1回目は、観察と構成と題しまして、作品制作をどうやって進めていくのかご紹介しました。
私個人の作品で恐縮ですが、ビワとタコノキを描いた、対照的な作品づくりを見ていただきました。
どのタイミングで構図を計画していくのか、制作中にモチーフが枯れてしまった場合にはどう対処しているかなど、普段の講座ではあまりお話ししない個人的なノウハウです。
初めて受講される方にとっては盛りだくさんの内容だったかもしれません。
ご質問いただいた内容について以下に補足いたします。
Q1. 植物の観察に適した顕微鏡は?
顕微鏡はLeicaの実体双眼顕微鏡がお勧めです。もう少し安価な他社の製品でも、20倍から40倍の範囲がカバーされていればだいたい使いやすいのではないかと思います。さらにデジタルであれば、拡大画像を撮影して記録に残しておくことができます。
Q2. 本画には鉛筆で陰影をつけるのか、もしくは絵具で特殊な陰影をつけているのか?
鉛筆で本画に直接陰影を描き込んでいるわけではありません。別紙の原寸下図に鉛筆でデッサンし、その輪郭だけをトレースして本画に転写しています。輪郭だけでなく陰影まで描写するのは、写真を利用しない分、光の当たり方の一瞬を記録しておく必要があるためです。
ことばではうまく説明できませんが、彩色の際は、陰影部分を追っていくような感覚で描いています。一般的な植物画の描き方とは少しイメージが違うかもしれません。
さらにご興味がありましたら、オンデマンド講座で公開している制作動画をご覧いただくとわかりやすいと思います。
次回は歴史上の植物画家を通して学習します。
それに関連して、以下のような簡単な鉛筆デッサンの課題を用意しました。後ほどさくらアカデミーから資料をお送りします。
こちらのホームページで過去に似たような課題をアップしていますので、描き方の手順など参考になさってください。次の講座で皆様の課題作をご紹介させていただき、描画の解説をしたいと思います。
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