7月1日
3回目の講座では植物について学びました。
私たちが絵に描く植物は、種子植物が多くを占めています。もちろんシダやキノコなども描いていくことができますが、講座では種子植物のつくりを中心にお話ししました。
いくつかの植物を実際に手にとっていただき、葉脈や花弁の枚数を観察したり子房や茎の断面を確かめました。
このような細かなパーツや分解されたパーツは、場合によっては画中で拡大されたり無彩色で表され、主題となる彩色図に対して付随的に表されることが多いです。シーボルトの「フローラヤポニカ」の作品を例にとり、どの部位の描画が必要か、どのように表示すればよいかなどをご覧いただきました。
とはいえ、職業として説明図を描くのでない限り、このようなパーツを追加で描画するかどうかは個人の自由です。作品の美しさを優先させる場合には、無理に加える必要はありません。時と場合の目的に合わせて、臨機応変に選択してください。
Flora Japonica, Philipp Franz Balthazar von Siebold, 1870, 京都大学附属図書館蔵
上: Eriobotrya japonica 部分
下: Rhodotypos scandens 部分
次回は彩色の基礎編として、混色方法を学びます。彩色用具をお持ちください。
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