ツチアケビ
うす暗い里山の林の中におもしろい植物を見つけました。落ち葉の隙間からニョキッと飛び出しています。
ツチアケビという腐生ランの仲間で、葉がありません。普通のランと違うところは、生涯を通して光合成をしないことだそうです。
ナラタケという菌類に寄生して栄養を得ていますが、じつはナラタケもまた、枯れ木や生木に寄生してそこから栄養を得て生活しています。これはナラタケ病などと呼ばれており、共生というより病原性のある寄生で、リンゴやジャガイモなどの農作物まで枯らしてしまう厄介な症状だそうです。ツチアケビはそんなナラタケをも利用して、なんともたくましい生き方をしています。
私達もコロナウイルスにずいぶん苦しめられてきましたが、この植物のように、苦境をチャンスにして新しい何かを生み出せたらいいな…と感じました。
秋になると、ソーセージのような赤い実をたわわにつけるそうです。運が良ければ果実も見てみたいところです。
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