6月13日

2回目のボタニカルアート講座では、歴史に焦点を当て、ゲオルグ・D・エイレットについて学びました。私達が作品を制作する際のヒントを探すことが目的です。

エイレットは非常にたくさんのスケッチを通して学習し、独自に道を切り開いていった作家です。有力な学者や貴族をパトロンに持ち、交友関係にも恵まれていました。さすがにボタニカルアートの父と呼ばれる巨匠なので、彼にあやかりたいと思ってもなかなか難しいところもありますが…、練習を積むとか交友関係を大切にするというのは、基本的ながら改めて大事なことだなと感じられました。

また、エイレットの作品を用いて事前に課題に取り組んでいただきました。
課題を一堂に並べて見ることで、普段ひとりでは思いつかないような新鮮なアイディアを交換でき、きっと刺激になったのではないかなと思います。私自身も勉強になり楽しませていただきました。
作品の縦横比が異なるとどう見えるか、余白が多い場合はどう見えるか、図が重ねられている場合ではどうかなど、鑑賞者に与える印象をいくつかの角度から比較しました。審美的な印象、説明的な印象を与える構図にはそれぞれ共通する傾向があることを学びました。
エイレットも貴族のニーズ、学者のニーズに合わせて構図を自在に使い分けていましたね。皆様の制作の中でもヒントにしていただけるといいなと考えています。

Trew 著、Plantae selectae より
George D. Ehret 画 イチジク


次回は現代植物画の傾向を学ぶということで、最近の展覧会や現代作家をご紹介したいとます。
講座の最後に、皆様のご意見・ご感想を伺う時間を設けたいと思います。

Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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