作品完成

最近やっとビヨウタコノキの作品が完成しました。

昨年9月に集合果を入手して制作に取り掛かり、その後12月に雄花序を入手して制作を続けていましたが、途中コロナウイルスの影響もあって想像以上に遅れてしまいました。

特に細かな雄しべ群の描写にはとても苦戦させられました…。
植物画には細部まで明確な描写が求められますが、大きなモチーフの場合、全てを克明に描いてしまうと明らかに違和感が出てきます。絵画として考えると遠くにある部分はぼかした方がいいのですが、実際に筆を手にすると、植物画をあえて不鮮明に描くというのはなかなか難しいことです。
無数の花粉がまとわりついていることも形に惑わされる一因で、描いては消すの繰り返しでした。描き進めることで毎回見え方が違ってくるのできりがありません。
締切のおかげで強制終了しました。
満足に描けなかった部分は、次の課題にしたいと思います。


今はうまくいかない部分ばかりに目が行ってしまいますが、きっと構図や陰影の工夫が活かされているところもあるはず…。
長く続いた苦労をひとまず労いたいです。

Pandanus utilis 作品部分

Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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