冬講座第3回

今期の最終回は構図についてお話ししました。

描画技法に注目されることが多い植物画ですが、作品全体の印象を左右するのは構図です。
魅力的に見せるための方法を駆使すると、鑑賞者の視線の動き方をコントロールすることができます。

講座では、余白、三分割法、黄金比、不当辺三角形、視線の誘導といったキーワードをもとに学びました。これらはキュー植物園の植物画講座で指導されている基本的な方法に合わせたものです。
実際にはこれらに加えて、より多くのテクニックがあります。選んだ植物の特徴に合わせて、または好みや目的によって臨機応変に対応します。


舞台監督になったつもりで、最も効果的な配置になるよう役者達のポジションを決めてください。
例えば、植物のスケッチをコピーして、主要な部位ごとに切りわけ、画用紙の上でパズルのように組み合わせるといった手法が使われています。大きな部位から配置を決めるとスムーズです。

描画に慣れてくると、構図のマンネリ化が起きやすいものです。講座でご紹介したトレーニング方法が、構図のバリエーションを広げる手助けになります。
簡単なものですから、時間のあるときにぜひ繰り返し練習してみてください。



Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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