タイ講座- 番外編

東南アジアの国々では、パンダンリーフというタコノキの葉の粉末を使ったデザートが定番だと聞いていました。
私はネットの画像で見ただけで、実際には食べたことがなく、ずっと夢見ていました。

講座の準備が忙しく、そんなことはすっかり忘れていましたが、じつはバンコクではたくさんのパンダンスイーツに出会いました!
現地スタッフの皆さんが、これもあれもとひっきりなしに私に買い与えてくれました。

まず、見た目にびっくりさせられた、パンダン入りココナッツスープです。

見たことのないツルツルした緑の麺のようなものが、タコノキ風味に味付けされています。
透明なのは氷です。
一年中暑いので、タイでは冷たいデザートが主流なのですね。

こちらはパンダンリーフとココナッツを重ねた、プリンのようなスイーツです。
ココナッツは少し塩みがあります。

緑のパンダン部分はなんとも表現できない風味です。ミネラル分が多そう?
なんとなくムワッとしたアーモンドパウダーのような濃厚な風味です。

独特の器に盛り付けられており、いかにも伝統的な印象のデザートです。
タイの人々にとっては、タコノキは非常に身近な食材だったのだと、デザートを見て初めて気づきました。

パンダンリーフ風味のウイロウのような食感のお菓子です。タイでは伝統的なものでどこにでもあるものだそうです。
なんとなく、お盆やお彼岸に売られていそうなイメージです。
見た目や雰囲気が和菓子に通じるようなところがあり親近感がわきます。


ほかにもバンコクのセブンイレブンでは、パンダンカスタードがどっさり塗られたパンや、パンダンシフォンケーキのような一見洋風のお菓子も売られていました。
日本でいう抹茶パウダーのような感じで使われています。
伝統的なお菓子だけでなく、コンビニスイーツとしてもパンダン風味は定番のようです。

さらにお茶やジュースは、よりダイレクトにタコノキ感を味わえます。パンダンジュースは私にはちょっと青臭く感じられ、タコノキの実を枝から切り落とした時の香りを思い出させられました。



今回の講座では、タコノキがタイの人々にとってどう位置づけられているのか、事前の知識なしにモチーフに使っていました。
さすがに果実は都市部では見かけないようですが、タイの人々にとっては日常生活に根付いた植物なのですね。
日本では全く知名度が低いですから、国によってこれだけ状況に差があることに思い至らず、改めてびっくりです。

タコノキの魅力を知ってほしいなんていう思いでいましたが、とんだお門違いでした。
むしろこちらが多くを学ばせていただきました。

Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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