5月15日

オンライン春講座、第一回目を迎えました。
今回は、彩色方法をテーマにお話しし、課題についてご説明しました。

シンプルですが、意外と奥の深い課題です。
内容を補足しますので、お時間のあるときに取り組んでいただき、次回までに提出をお願いいたします。



課題 : 水彩絵具による球体の陰影描写
   ① ドライブラシによる描写
   ② ウォッシュによる描写

※直径5㎝前後の球体
※単体の絵具で描写する
※順光で、机に落ちる影は描かない

① ドライブラシ
鉛筆と同じような感覚で、水分量の少ない筆致を重ねていきます。細密描写用の細かい筆が向いています。描写には時間がかかりますが、鉛筆と似たような感覚で描けるのでコントロールはしやすいです。したがって、慎重に進めていけば失敗することの少ない技法です。
使う水分が少ないので、画用紙を乾かす時間はほとんど必要ありません。

② ウォッシュ
水を使って絵具をぼかしたり、にじませたりを繰り返してグラデーションを作ります。
ドライブラシで描くよりも素早く彩色できる反面、水を使った滲み加減のコントロールが難しいです。含みの良い筆を使って、思い切って描くのがコツです。
水分を多く使うため、途中で画用紙を乾かす時間も必要になります。乾かさずに彩色を繰り返すと、紙の表面が痛むことがあります。


【応用】
ドライブラシとウォッシュを組み合わせると、双方の良い面を利用して効率的に描くことができます。
水の力を借りて素早く自然なグラデーションを作り、その上にドライブラシの筆致を重ねて細密描写を施すという、ごく一般的な彩色方法です。
余裕のある方は、実際の植物もモチーフにしてみてください。

Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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