1月の講座

年明けからたくさんの方にお目にかかりました。本年もよろしくお願いいたします。

今回の講座では、図録を用いて作品鑑賞を行いました。
植物画やボタニカルアートと呼ばれる作品には、決まった形式があるように思われがちですが、実際には私たちの想像以上に幅広い表現が見られます。世界中の作品を集めたシャーリー・シャーウッドコレクションの図録から、多彩な作品を鑑賞しました。

それらの作品の中には、ボタニカルアートの枠組をこえるほどの自由な発想に驚かされることもあれば、実用性を考えて描かれたものもあり、実に多種多様です。
作家達は、科学と芸術を天秤にかけながら、それぞれの着地点を探しています。制作目的が異なることで、作風にどのような違いが生じるかを見ていただきました。じっくり作品を観察することで作家達の意図が見えてきますから、他者がどんな苦労や工夫をしているのか読みとってみてください。


関東では初雪が降りましたね。
この時期になると、雪や霜の下りた植物を描いてみたいなと思うことがあります。結晶がキラキラして美しいのですが、植物を忠実に表すという「植物画」の趣旨から離れてしまうので実行には移せていません。

そうやって既存の枠に囚われているなと感じることが度々あります。自由な発想のボタニカルアート作品に触れるにつけ、この作家は壁を越えて行ったのだなと憧れの念を抱いています。
勇気のいることですが、いつか枠から飛び出してみたいものです。

Botanical Art Classes

池田真理子の植物画講座

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